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【活動報告】断水復旧も漏水で自宅の水は出ず。被災者の孤独・孤立の危機≪2/5公開≫

先日まで、氷見市内は、最低気温は氷点下、最高気温は4~10度前後の日が続きました。

現在雪は落ち着いていますが、冬の寒さが一段と増すなか、北陸の冬特有の晴天が少ない日々で、被災された方の復旧作業もボランティアの活動も天候を見ながら行わないといけない状況です。

雪の中、割れたガラスや災害ゴミを課がづけるボランティアの様子

 

市内の断水は復旧しましたが、自宅敷地内で漏水している(宅内漏水)個所が複数あり、依然として水道が使えない家屋も多い状況です。氷見市社会福祉協議会の管理する「氷見市いきいき元気館」も、2棟ある内、現在、災害ボランティアセンターが置かれている建物は、施設内の配管が破損し漏水しているため、水道・トイレは使えません。漏水検査をしながら仮設水道工事をしていますが漏水箇所を確認しながらの作業は難航しています。

 

災害ボランティアセンターには現在、家屋内の清掃や、崩れた壁や塀、液状化してあふれた泥や砂の処理、倒れた庭の灯篭等の片付けなどの支援依頼が多く寄せられています。宅内漏水で水道が使えない方は泥で汚れた家具等の清掃に困っていたり、高齢者だけの世帯、一人暮らしの方、女性だけの家庭では力仕事に困っていらっしゃる状態です。また、片付けた災害ゴミを運搬するトラックが無くて困っている方もいらっしゃいます。このような依頼には、災害ボランティアセンターから派遣された、県内各地から駆けつけてくださったボランティアの方々が連日活動し、一軒ずつ作業してくださっています。

大量のがれきを片付け、トラックに積み込む災害ボランティアの様子

 

災害ボランティアによる泥のかきだし作業の様子

 

氷見市社会福祉協議会では、氷見市の広報誌「広報ひみ2月号」と、市社協の広報紙「ひみのふくし2月号」という毎月全世帯に配布している広報物や地元ケーブルテレビなどで災害ボランティアセンターを紹介したり、災害ボランティアを依頼された方の近隣地域で各世帯に声掛けする等の周知に加えて、職員が地域の会合などにお伺いして、被災状況を確認したり、地震発生時の様子を聞き取ったりしながら、ボランティアによる支援を必要としている人が居ないか探し、必要な方へ必要な支援を届けられるようにしています。

ケーブルテレビで災害ボランティアセンターを紹介するスタッフ

 

雪の中、ボランティア依頼の現地確認に出発する職員

 

「指定避難所」は1月23日に閉鎖され、今後は被害の大きかった地域の「自主避難所」(1箇所)も閉鎖され、避難されていた方は、市営住宅や民間の賃貸アパートなどを活用した応急住宅等の新たな生活拠点に移られ、生活が始められます。

住宅の損壊などで転居を余儀なくされた被災者の方もまた、市内の市営住宅や市外の賃貸住宅等に転居をされます。

 

また、全市的に被害があり、大勢の被災者が励まし合う中、不安な気持ちを抱えたまま、誰にも話せずに過ごしている人もいて、ボランティアの事前調査に伺うと涙を流される方もいらっしゃいます。

転居や被災生活の長期化を余儀なくされる状況で今後心配されるのは、慣れない環境の中で、孤独・孤立を深めてしまい、心身が不調となることです。

 

氷見市社会福祉協議会では、発災直後の1月7日には、障害のある方や難病患者の方を対象とした「リカバリーカフェ」を臨時開催しました。今回の地震の影響でいつもと異なる生活を強いられることで体調に不調をきたしたり、不安が強くなったりすること、孤立してしまうこと等を防ぐための取り組みです。

臨時開催したリカバリーカフェで体操でリフレッシュする参加者の様子

 

今後は、被災者の新しい環境での生活に寄り添い、孤独・孤立を防ぐこと、必要な支援を届けていく活動を、行政だけでなく、高齢者、障害者、子どもの支援をしている福祉の専門職や、地域の住民の皆さんとともに、継続的に行たいと考えています。

 

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